「嫌いな読書が好きになるなんて・・・」
まさか、こんな日が来るとは思いもしませんでした。
社会人1年目(18歳)のミザワは、マンガは読めるけどビジネス書や小説は読めませんでした。
文字を読んでいると眠くなる・・・
眠気を我慢するとイライラしてくる・・・
確かに、1日の大半の時間を仕事(人間関係)で使っているので、体や脳が疲れて眠くなるという原因もあります。
だったら、休日の空き時間に本を読んでみたら?
面白いことに、本を読むと雑念が湧いてきて本の内容に集中できませんでした。
つまり、本を読む環境を整えたところで本が読めなかったということです。
職場の上司に勧められたビジネス書、なぜ上司は本を貸してくれたのでしょうか?
そもそも、「本を貸してください!」なんて言ってません。
義務ではない読書を強制されると、やる気が続かないのは当然のことでしょう。
ミザワは、本を読むことを諦め、文字を目で追い読んだふりをしました。
そして、内容を理解しないまま、上司に本を返すことにしました。
もちろん、上司が気分を悪くしないように一言そえます。
『先輩すごいですね。こんな難しい本が読めるなんて・・・。内容が難しすぎて、僕レベルでは理解ができませんでした。せっかく貸してくれたのに・・・』
上司を上げて自分を落とす。
読書は無理でも、こういう事には気が回るんですよね~ミザワは。
本が読めない理由
当時のミザワが、本が読めなかった理由を考えてみました。
- 普段からビジネス書を読む習慣がなかった
- 今ここに集中することができなかった
- 本を読む動機が不十分だった
大きくこの3つが考えられます。
でも、もしかすると、
- 日ごろから本を読む習慣があり、本の形式に理解があり、ある程度の語彙力があれば、本を読めたかもしれません。
- 雑念を払い、今ここに集中する「マインドフルネス瞑想」を理解し実践していれば、本を読めたのかもしれません。
- 本の概要を知り、自分の得意分野や興味分野に関連付けることができていれば、本を読めていたのかもしれません。
もちろん、これらの対策をしたら本が読めるとは言いません。
ただ、少なくとも当時のミザワは、読書環境を整えただけでは本が読めなかったということです。
興味がある本はなんとか読める
上司に勧められた本が読めなかったミザワ。
こんなミザワでも、唯一読める本がありました。
それは、中谷彰宏氏の「あなたのお客さんになりたい」という本です。
当時のミザワは、高校を卒業して都会の美容室で働いていました。
そんなミザワにとって、この本は読書入門のビジネス書でした。
接客を学び始めたばかり、接客を学びたいミザワにとって、読書への動機付けは十分です。
語彙力、集中力がないミザワでも、「学びたい」「成長したい」「仕事に生かしたい」「誰かのお役に立ちたい」などのモチベーションだけで、この本を読み切ることができました。
読みやすい本だから読めて当たり前でしょ!?
と、思う方もいるかもしれません。
でも、本を最後まで読んだことがないミザワにとっては、当たり前ではなくすごいことです。
「1冊の本を読み切る」という小さな目標を達成したことで、本を読むことに大きな自信を付けました。
- 小さな成功体験を手に入れる
- 快楽ホルモンのドーパミンが分泌
- 本の形式に慣れ語彙力が高まる
このように、一度本を読み切ることができると、次から読書が苦で無くなります。
まずは、興味のある本から読みましょう。
そして、読み切りましょう。
ミザワがそうだったように、興味がない本は環境を最適化しても読めません。
苦手な分野の難しい本を読む
ミザワは、「1冊本を読み切る」という成功体験を手に入れました。
この体験は、次のモチベーションにつながり、ミザワは自己啓発本にはまっていきました。
そして、25歳のとき、友人から「金持ち父さん貧乏父さん」の本を勧められました。
正直、ミザワの苦手な分野の本です。
えっ?お金の話?不動産?損益計算書?
語彙力のないミザワには、チンプンカンプンでした。
でも、ミザワにとって大事な友人が、「一緒にラットレースから抜け出そう!」と、友人の本気を感じたので、ミザワは本気に応える覚悟を決めました。
本の文字が小さく行間が狭い、お金に関する専門用語の嵐、この本を読み終わるまでかなり時間がかかりました。
でも、いろいろな自己啓発系の本を読んでいたせいか、嫌々ながらも読みきることができました。
そして、本を読み終わると、不思議なことに気付きました。
それは、「苦手な分野の本なのに、本の内容を思ったより理解できてる」ということです。
何でだろう?
確かに、当時のミザワには、その分野の語彙力はありません。
たぶん、そのことを無意識に感じていたのでしょう。
「読み返したいところに付箋を貼る」、「理解できない語彙をA4のコピー用紙に書き出し後で調べる」と、できない自分にもできることを実行していたのです。
では、なぜそこまでして、難しい本を読んだのか?
それは、大切な友人を失いたくなかったからです。
大切な友人の本気には、自分の本気で答えるしかありません。
なので、空き時間を最大限に使い、最大の効果が得られることを考え実行しました。
人は追い込まれると、それなりのパフォーマンスを発揮する
もちろん、これはすべてに当てはまるわけではありません。
追い込み方、追い込まれる度合いにより効果も変わります。
ただ、今回の場合ミザワは「大切な友人を失いたくない」という気持ちが、「苦手分野の難しい本を読む」という行為に、うまく動機付けすることができたのです。
言い方を変えると、「動機付け次第で、苦手分野の難しい本でも理解できる」というとです。
- 難しい本は自分の欲求に関連付け動機付けする
- できない場合は、制約を立てルール化する
これらは、怠け者のミザワには効果的な手法でした。
動機付けがしにくい場合は、制約を立てルール化するのもおすすめです。
例えば、何日以内にこの本を読まなければ〇〇するとか・・・
効果的なペナルティを設定するのがポイントです。
同じ分野の本を読み続けると飽きる
20代前半のミザワは、自己啓発本が好きでした。
20代後半に入ると、自己啓発本への興味が薄れていきました。
えっ?なんで?
それは、「進む道は違っても、どの道にも壁があり、乗り越えない限り景色は変わらない、むしろ曇ってくる」という、自己啓発本のつながりや根本の部分に気付いたからです。
要するに、自己啓発本を読むことに飽きたということです。
では、飽きることは悪いことなのか?
「飽きる」という言葉は「忍耐がない」と関連付けされ、ネガティブなイメージを持つ方もいると思いますが、視点を変えると「創造的」であるとも考えられます。
つまり、読書を好きになるチャンスだということです。
話が飛躍しすぎと思われる方もいると思いますが、人は何かに「飽きた」とき新しい「興味」を探します。
では、この興味をどこに向けるか?
読書をきっぱり諦めて、旅行やスポーツなどの畑違いに目を向けるもいいでしょう。
でも、せっかく飽きるまで自己啓発本を読んだのだから、ここで辞めるのはもったいないです。
「読書」の畑は変えずに、同じ畑の違う分野の本を読むという考え方もあります。
これに気付いて、ミザワが読書を再開したのは30代になってからでした。
いや、読書を再開したのは30代前半ですが、同じ畑の分野違いの本を読もうと考え読み始めたのは30代後半です。
飽き症なミザワは、同じ畑に目もくれず、ネット動画にはまっていました(笑)
とはいえ、「違う畑で得られること」「同じ畑を掘り続け得られること」これらはどちらも大切です。
これらがあったからこそ、ミザワは読書が好きだと気付きました。
『読書とは、飽きると気付く、好きなこと
なくしたときは、あいをそだてる』